御嶽大神とは、国之常立神、大己貴神、少彦名神の三柱の大神等を総称して申し上げ、御一体と崇め尊び奉りまして、そのご霊徳、御神恵を尊信し、仰慕し、感謝し奉るのであります。
- 国之常立神
- この大神は、天地開闢の初、天地と共に成り出で坐して常久に無限の力を現じ、不断に万物の生を養い給い、普く造化育成を司り給う、天地の大元霊、大元尊神にまします。
国土形成の神、万物育成発育の神、開運の神、知恵の神、文化の神として仰がれる。
- 大己貴神
- この神は、御別名頗る多く、大国主神、大物主神、大国魂神、大穴牟遅神、葦原醜男神、八千戈神、宇都志国玉神などという。一節にはこの神御功徳の勝れたるによりて数多くの御名を持ち給えば大名持神とたたえたりという。素戔鳴尊の御子とも五世孫とも六世孫ともいい、「古事記」によれば天之冬衣神の御子で御母は刺国大神の女、刺国若比売であるとしている。大己貴神は兄弟多く八十神あったという。
この神、賢明仁慈を好み給い、福徳円満、耕作豊穣、縁結び、子宝を授け、長寿、殖産興業の神徳を備えられ、また吾々の生まれ年を守護されているところから参拝者は特に千支守を受けて無病息災を祈る。
- 少彦名神
- この神は御形体短少なるをもって名となす。（書記）スクナシとは後世にあって総て物量多きに対して、量数の少きをのみいえども、古はしからず大に対して小さきをもいえり。
神産巣日神の御子にして、父神の御手の俣より漏れ落ちてこの中つ国に天降り給い、夙朝鮮の国土を治め給い、帰りて大己貴神と兄弟の誓いをなして我が国土を修理経営し給う。
禁厭醫薬の神として天下の民を助け救い、長寿を護り、病難を癒し給う。温泉の神、酒造の神として仰ぎ奉り、蒼生を制し給うことまことに大なり。